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2012年9月30日 (日)

米夫さんの転落 ~その後の米夫さん~

女と金は一緒にするな。
金儲けの秘訣 ・第149条


テレビのチャンネルを回している(この言い回しの語源が
すでに理解できない世代もいるだろうが)最中に、
見る気がなかったにもかかわらず、
ついみてしまう番組というものがこの世には存在する。
ぼく的に、そのなかの1ジャンルが、
いわゆる、あのひとは今、というやつだ。

ある時期一世を風靡したり、心ならずも有名に
なってしまったりしたひとが、今現在何をしておろうが、
まったくもって余計なお世話、なんであろうけれど、
それはさておき、知りたい、という欲望を断ち切れない
こともまた、俗人たる者の正直な本性、なんであろう。

ただ、芸能人やら、政治家やら、であれば、テレビや
週刊誌なんかで取り上げられる機会も多いのだろうけれど、
そこまで一般的でない人物であったら、どうするか、といえば、
最近は、インターネットの検索エンジンで、
そういった方々の消息がわかることも多かったりする。
まったくもって便利な世の中になったものだ。

しかしながら、こんな時代においてもなお、行方不明で
気がかりなままなひと、というのももちろん多数存在する。
以前ここで書いたことのある、坂田米夫氏もそんななかのひとりだ。

高い知性を感じさせるその文体とうらはらに、
タイ嫁に対する徹底した敗北主義的行動様式のアンバランスが、
ぼく的にはけっこうツボで、
既存の2冊の著作の続編をずっと待っていたのであるが、
その後かれはぷっつりその消息を絶ってしまっていた。
発行出版社の倒産、ということもあり、
おそらくは筆名と思われる、坂田米夫、
というキーワード以外、手がかりはいっさい残さずに。

だがその実、かれはその著作を「新潮45」という
雑誌の2002年5月号に、載せていたのんだ。
2冊以後のかれの人生がコンパクトにまとめられた貴重な作品だ。

Yoneo

  

『51歳ジャパゆきおやじの「職安放浪記」』と題された
その作品の内容は、そのタイトルが示す以上に
かれのその後の衝撃の人生模様を赤裸々につづったものだ。
興味のある方は、図書館などで、
実際にその内容を読んでいただくとして、
過去の著作に記載されていなかった新事実を列挙していくと、

・出版社勤めをやめたものの、
 バブル時に持ち家を売りぬけることができた坂田氏は、
 そこそこの小金をもっていた
・タイ人嫁との結婚の結果、坂田氏の予測をはるかに
 上回るスピードでかれの資産は失われてしまった
(坂田氏がきちんとタイ人嫁とお金のことや他のことについて、
 話し合ってこなかったことに問題があったようで、
 最後は、これだけしかもうお金がないからね、
 と通帳ごと嫁に渡してしまっていたらしい)
・かれの金融資産が枯渇した結果、タイ人嫁に促され、
 もう戻ることはない、と思っていた日本に、
 いやいや出稼ぎにでることになってしまった
(タイ嫁の家族名義になっている(タイでは外国人は
 土地所有を認められないためだ)けっこうな金額の自宅は
 存在したようだが、それを売り払う、という選択肢は、
 存在しなかったようだ)
・この記事中の2002年ころ、51歳だったかれは、
 なんとか有名企業の独身寮の住み込みの雑役夫の職を
 得ることができた
・著作では見せていなかった本人、タイ人嫁のミアさん、
 前2作品出版後生まれた息子さんの写真が掲載されている

といったところだろうか。
もちろん、自業自得といってしまえばそれまでなのだが、
嫁といえども、他人を信じすぎた男の悲劇的な姿がたんたんと、
しかし前2作よりは、感情的に書かれており、これを読めば
他人事とは思えない人も多くいるのではないだろうか。
とくに、タイ人嫁のミアさんについては、
前2作で感じられた余裕というか、
タイ人の新婦を理解しようという気持ちはもう微塵も感じられず、
かなり辛辣な書きっぷりだった。

ぼくは、坂田氏のチェンマイでの幸せな老後を信じていたので、
これは相当に衝撃的だった。
かれのこの記事の締めくくりの文章は、

「宝くじがあたればいいね」

だったけれど、それよりは可能性の高そうな、
どっかの日本の会社が、これらの作品をドラマ化・映画化
または舞台化することによって、坂田氏に原作料が入って、
かれがまた幸せにタイで暮らせることを祈るばかりである。

もうひとつ、この記事からもう10年が経っているので、
この続編もまた読みたいものだ、というのも付け加えておこう。

南無~(T人T)マサニ全米ガ泣イタ、ナラヌ、全オレガ泣イタ状態。。。




▼別にタイ人嫁が悪い、という風にはあっしは思わない。
もし、そう読めてしまったのであれば、
あっしの不徳の致すところだ。
日本人同士で結婚しても、同様に不幸になっている人も
多かろうし。
要は、あっし的には、人を見る目のない者は、
間違っても配偶者を持とう、というような野望を持ってはいかん、
というところだろうか。

Photo

Photo_2


▼写真は、タイで見かけた、日本語のメッセージ。
「やくざおくさん」
車の所有者がそうなのか否か、はしらないが。
自分と子どもの生活のため、
いやがる夫を日本に売り払った(?)、ミアさんは、
ある意味、「やくざな」おくさん、かもね~。

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