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2010年10月14日 (木)

メークロン(上)

フェレンギ人未到の宇宙を勇敢に進め。
そこにはまだフェレンギ人の悪評を知らない、
新しいカモが待ちうけているに違いない。
金儲けの秘訣 ・第77条)


この間、テレビを見ていたら、クイズ番組で、
タイ王国バンコク近郊のメークロンのことが出題されていた。
ここの鉄道は、大昔からいろんなテレビで取り上げられている、
ある意味名所で、最近では、世界の車窓から
でも放映されたらしい。
ぼくも実はここにバンコクから日帰りで行ったことがある。

バンコクは、タイのほぼ中央、チャオプラヤ川の河口に位置し、
タイ湾にも面している。
交通の要衝であり、またタイ唯一の大都市、といっていいだろう。
もちろん、チェンマイやコラート、ウボンラチャタニ、
といった都市もあるにはあるが、
単にその地方の中核都市だったり、人口が多少多い、
というに過ぎないものだ。
インフラやその他いろんな面でバンコクとは大きな隔たりがあり、
日本と比しても、その一極集中ぶりは凄まじいものがある。

日本でも、震災やその他の事態に備えて、
東京への一極集中を見直すべきだ、という論議があるが、
でももし、東京で有事の際、日本はその機能を充分ではなくても、
代替できる都市がけっこうあるように思う。
横浜は距離が近いので東京になにかあれば一蓮托生だろうが、
大阪、京都、神戸、札幌、仙台、福岡、北九州、などなどは、
代わりに首都機能を果たすことが不可能ではないように思う。
もちろん、某地方自治体の長のように、その有事をチャンス、
などとは、思っても言ってはいけないが。

タイは、そういう意味で、ほんとうにバンコク一極集中だと思う。
近年に至っても、しょっちゅう軍部によるクーデター騒ぎ
があるのも、これが無関係ではない、と思う。
またこのあいだ、バンコクの国際空港が反政府勢力に
占領されたときに、にっちもさっちもいかなくなったのは、
記憶に新しい。

その年末の、明石家サンタで、タイ旅行でこの騒ぎに巻き込まれ、
帰国できなかったばかりに、会社をリストラされたうえに、
6人目の子供ができてしまった、という夫婦がいたが、
航空に関する別のインフラがもしあったならば、
この夫婦は、幸せな年の瀬を迎えていたかもしれないのんだ。

さてそのバンコクであるが、日本人をはじめ、
外国人がうろうろしているのは、
チャオプラヤ川左岸の限られた地域である。
最近では、ワットアルンがある右岸地域にも、川沿いには
ホテルや高級コンドミニアムが造られたりしているものの、
それは、チャオプラヤ川という特別のロケーションに依存
しているわけで、それ以外の地域では、
ほぼタイ人のみの生息域といってよいだろう。

メークロンに行くための、タイ国鉄ウォンウェンヤイ駅は、
そんなチャオプラヤ川右岸、トンブリ地区にある。

この辺に来て、一番困るのは、ずばりトイレだ。

バンコクの、外国人がうろうろする地域においては、
ぼくは、どこに自分が使用可能なトイレがあるか、
ということをおおよそ把握している。
まるで、犬が電柱の所在地に詳しいがごとくに、だ。

上記地域では、トイレは、ショッピングモールやホテル、
公共施設に点在している。
いかに快適に用を足すか、というベクトルと、
緊急度はどれくらいか、とベクトルの狭間で、
つねに最善の方策を追求する姿勢をもって、
バンコクでのステイをエンジョイしているわけだ。

ところが、トンブリ地区に足を踏み入れたとたん、
前記のような考えは捨てねばならない。
むしろ、いかに人間が使用可能なトイレを探し当てるか、
というのが課題になる、といってもいいだろう。
場合によっては、人類としての水準を維持できなくても、
体内からいでんとする不要物質を比較的安全な場所で、
なんとか排出できればよしとする、
ヒトとしての尊厳との闘いになる場合も
覚悟しなければいけない。

まともなトイレのある地域は、
バンコク都域よりも、かなり小さい
、と考えるべきである。

メークロンに行く当日、予定よりはずいぶん早く駅に着いた。
直接駅に行ってくれる、タクシーがみっかったからだ。
当時は、ガソリン価格の高騰と、
長距離運行が不利な料金システムにより、
日本とは逆に遠距離客をいやがるような、そんな風潮が、
バンコクのタクシーにはあったのだ。

しかしこれは、もうひとつの面で誤算を産んだ。
途中、上記区域内でまともなトイレに寄れなかったのだ。
しかも朝ご飯を食べた結果、押し出されようとする物体が、
タクシーでの適度の揺れで加速されたようだ。

とりあえず、ウォンウェンヤイ駅の近所にある、
スーパーに行ってみる。
残念ながら、最初のひとつにはトイレはなかった。
だんだん冷や汗がでてくる。
汽車の時間も迫ってくる。

次のスーパーには、幸いにしてトイレがあった。
タイ式だが、贅沢をいってる場合ではない。
すでに、カラータイマーが赤の点滅
かわっているのんだ。




幸福感に包まれて、スーパーをあとにすると、
まもなく乗るべき汽車がやってきた。
(to be continued)

 

▼国鉄ウォンウェンヤイ駅

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