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2009年9月19日 (土)

中春こまわり君

経験と欲望は、若さと才能に勝る。
金儲けの秘訣 ・第49条)


以前、日曜夕方のサザエさんをみない、と書いたことがある。
電気製品だけを進化させながら、無限地獄のような日常
送っているかれらをみたくない、と。
作り事の世界に苦情を述べるのも変な話なのだけれど、
いやなものはいやなのだ。

現実世界ではみんな齢をとる。
子どもの時代は、ある意味大人になるために生きている。
そして大人になれば、苦痛に満ちた生活や絶望的な状況などに
さらされながら、でも、ほとんどのヒトは、
小さな幸せを噛みしめながら生きていくことになる。

サザエさんのように、フィクションの世界の住人は、
そうしないことも可能だ。
もっともそれが、本人の希望かどうかはまた別の話だが。

そんなことを日々感じながら、生きているぼくだったのだが、
自分が子ども時代、子どもだったある虚構の世界の人物が、
自分同様、中年といっていい年齢になっていることを知った。

かれの名は、山田こまわり
かれのファミリーネームが山田、であることを知ったのも、
こまわり、がファーストネームであったのも、
知ったのは実はそのときだ。

かれが破壊的なギャグとともに活躍していたときの
少年チャンピオンは輝いていた
ドカベンやブラックジャックなど、優秀なヒット作品にめぐまれ、
チャンピオンは、少年誌でトップの売り上げを誇り、
出版元の秋田書店は、本社ビルを建立するにいたった。
1973年のことだそうで、その本社ビルは、
別名、がきデカビル、とも、ドカベンビル、ともいわれたそうだ。

こまわり君とともに、小学生時代を過ごした西城君は、
現在は金冠生生電器に勤めるサラリーマンで、
しかも、山田こまわりの同僚でもある。
そして、ももちゃんは、西城君の妻となり、
2人の子どもと幸せな家庭を営んでいる。
それにひきかえ、じゅんちゃんは、というと、
家族から孤立した、一見幸薄そうな人生を歩んでいる。

中年のこまわりくんは、やはり中年になったかれらとともに、
さまざまな困難に直面したり、問題のある状況を目撃したりする。
妻との子育てや教育に対する意見の食い違い、嫁姑、離婚や不倫、
マザコン、会社内での友情と確執、リストラ、老人介護、
老人の性、果てはインセストタブーまで。
家族や義家族、あるいは、友人たちとの間で、こまわり君は、
ギャグを交えながらも、ひとつひとつの問題と実に誠実に、
大人の男として取り組んでいく
のんだ。

作画に協力し、推薦文も寄せている、
江口寿史氏が書いているように、
これは大人のためのギャグ漫画であり、
またリアルな家庭漫画でもある、と思う。
そこがサザエさんとは違うところであるが、
どっちが優れているともいえない。
そこには、好き嫌いがあるだけだ。

この作品のおかしさを理解・共有・鑑賞するためには、
山田こまわりくんと同様の、人生の諸問題について向かい合い、
苦しい経験をする必要があるのだろうけれど、
それもまた悪くないのかもしれない、
と思わせるなかなかの作品だな、と感心した、
中春ぷんぷいさんなのだった。



▼ちなみに当時のぼくの一番のお気に入りは、
ブラックジャックだった。

あっちょんぶりけ。。。


▼中春こまわりくんの表紙。
憂いを感じさせる、流し目が美しい。
映画化の際の主演はスギリョウか。。。

Photo





 
 
 
 

▼ところで、クレヨンしんちゃん、の作者である、
臼井儀人氏が、今日現在行方不明である、らしい。
ギャグ漫画家の受ける、重圧と苦悩については、
いしかわじゅん氏によって、そのまんが評論中に、
たくさんの例とともに、なんども書かれている。
今回の事件の原因が、そのためかどうかは、今のところ、
わからないものの、あっしがうろうろする国々をはじめ、
世界中で愛されている、かれの作品は、
ある意味、日本の誇るべき文化でもある。
なにごともなく、かれが無事に帰還されることを祈るばかりである。

2009年9月 6日 (日)

マナーかな

褒め言葉はタダだ。顧客にはいくらでも気前良く言ってやれ。
金儲けの秘訣 ・第39条)



最近なんかの記事で、おそらくは主な先進諸国のなかで、
ホテルの客として、もっともマナーのよい国民は?
との調査結果で、3年連続日本人がよい方の1位に選ばれた、
というのを興味深く読んだ。
世界27国のホテル側が決めたいくつかの項目で、
好成績を叩き出した結果の、どおどおたる1位だったらしい。

なんでこの記事がぼくにとって、興味深かったか、といえば、
以前ブロガーの友人が書いた記事について、
論争を持ちかけたことがあったからだ。

詳細は忘れたが、その友人曰く、
飛行機内での日本のおっさんのマナーが概してよくない
それにひきかえ、西洋人の男性はスマートで、
マナーにも優れている
、という内容だったよな気がする。

この意見に関して、ぼくは、日本のおっさんのひとりとして、
反論をした。
もちろん、マナーの悪い日本のおっさんはいるだろう。
しかしながら、一般的に日本のおっさんのマナーは、
そんなに悪くないと思う。
少なくてもぼくの経験のなかでは、わざわざ指摘されるほど
マナーの悪いヒトは他民族に比し、多いイメージはない。

往々にして、こういう論争は水掛け論に終わる
各人の狭い範囲の経験のなかで論証していくしか、
自論の正しさを証明のしようがないからだ。

だから、この記事をみたときに、ちょいとうれしかったのは、
少なくても、ホテル業界で働く者には、
ぼくの意見に賛同する者が多い
ようだ、
ということが数年ぶりに証明されたからだ。

もちろん、このホテルのマナーと飛行機のマナーでは内容が違う、
とか、日本人と日本人のおっさんは、必ずしも一致しないとか、
反論の余地はあるだろう。

しかしながら、日本人が海外のホテルに泊まるとなると、
ほぼ飛行機を利用しなくてはいけないし、
ホテルでよいマナーで評価されたヒトがわざわざ飛行機では
かなりの頻度で無礼な振舞いをしたりするものなのか、
そしてたぶん、その多くは高級ホテルであろう、
調査対象に宿泊するのは、若い年齢層よりは、
むしろある程度の年齢がいった客が多そうだし、
人口比でも、日本人の半分近くは男、なのである。

しかも、3年連続1位の評価ともなれば、
ホテルで高評価を受けている日本人のおっさんが飛行機のなかで、
西洋人に比して、マナーが悪い、ということはないのではないか、
と類推する方がむしろ、自然ではないか、と思えたわけだ。

ちなみに、悪い方の1位は、フランス人、だそうで、
あと、スペイン人、ギリシャ人も評価が悪く、
イメージ的にもっとマナーの悪そうな、
近隣の某諸国
などはたぶん対象になっていなかったのでわ、
と思われる。

ま、日本のおっさんのひとりして、
冤罪を晴らすことができたのを機に、
公共の場ではエレガントに振舞えるようさらに努力したい、
と考えた、褒められて伸びるタイプのおっさんなのである。

 

【こぼれ話】日本人旅行者がナンバー1
=最低はフランス人-世界のホテルに好感度を調査


【パリ9日AFP=時事】世界のホテル業者を対象とした調査で、
「きれい好きで礼儀正しく、物静かな」日本人が3年連続で
旅行者好感度ナンバーワンに輝いた。
最低は「けちで無礼で外国語を話さない」フランス人だった。
調査は「TNSインフラテスト」社が6月に、
世界27カ国の4万軒のホテルを対象に実施し、
礼儀正しさからチップに至る9つの基準に関して質問した。
その結果、日本人旅行者は「清潔で礼儀正しく、
物静かで不平を言わない」として1位の評価を維持した。
全体的な評価で2位に入ったのは英国で、
礼儀正しさやエレガントさでも2位を占めた。
反対に評価が低かったのはフランス人旅行者で、
外国語、チップの気前の良さなどの基準で最低の評価。
全般的な態度や礼儀正しさでもワースト2位の評価だった。
しかし、エレガントさでは3位に入るなど、
「改善」の傾向もみられた。
そのほかに評価が低かったのはスペイン、ギリシャの旅行者で、
ほぼすべての基準で最低ラインに近い評価だった。
7月10日11時38分配信  時事通信

 

 

▼マナーを知る犬は地べたでは寝ない@サムイ

Photo
 

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