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2008年11月 9日 (日)

iPod的不幸

銃を突きつけるより耳を愛撫する方が、しばしば効果的だ。
金儲けの秘訣 ・第43条)




CDの大きさは、指揮者の故ヘルベルト・フォン・カラヤン
が決めたという伝説
がある。

ここでいう、CD、とは、キャッシュディスペンサでも、
クリチャンデエオールでも、チャールズ・ディケンズでもなく、
コンパクトディスクのことだ。
もちろん、中日ドラゴンズのことでもない。

当時その規格をめぐって、推進者であるフィリップスとソニー
の間で対立があった、という。
微妙に違う大きさを主張しあい、どうしたもんか、というときに、
当時ベルリンフィルと訣別し、ウィーンに拠点を移した
カラヤン氏と新規のレコーディング契約を結んでいたソニーは、
カラヤン氏の口をして、ベートーベンの第9交響曲が
ちょうど1枚に収まる、ソニー規格の方がよい、と言わしめ、
フィリップスを説き伏せた、ということだ。

真偽はともかくとして、おもしろい逸話ではないか、と思う。

そのCDだけれど、ずいぶん安く買えるようになった。
ぼくは最近、hmvのサイトから、輸入盤の組み物を買う
ことが多いのだけれど、
iPodの存在が購入の大きな動機になっている。

むかし音楽は、コンサートホールなど公共の場で聴くものだった。
一部の王侯や貴族階級のみがお抱えの楽士を扶養でき、
自宅に音楽を保有できたわけだ。
そういう状況に革命的な変化があらわれたのは、
レコード盤の発明やラジオなどの放送が始まってからだと思う。
一般のひとびとでも、自宅にいながら、
音楽を楽しむことが可能になったのんだ。

つぎの革命は、ソニーによる、ウォークマンの発売だろうか。
もちろん、カーオーディオや携帯ラヂオはそれ以前から
あったけれど、基本的にはコンサートホールでなれば、
自宅で楽しむものだった好みの音楽を
家の外に持ち出せるようになった、
という意味で革命的だったわけだ。
ウォークマンは爆発的なヒット商品となり、
携帯型再生機、という新しい市場をつくることになった。

そしてこの分野の、最近のもっとも大きな事件は、
iPodの発売だ。
PCのハードディスクに保存したデジタル音源を
コピーして持ち出すことをコンセプトにしたこの機械の、
斬新なところは、どこででも自宅の棚にある、
すべてのCDを持ち運べる、
その携帯能力の凄まじさだろうか。

iTuneによるとぼくは、自宅に1800枚ほどのCDを
持っている、らしいが、以前はCDショップでよく悩んだものだ。
このCDはすでに買ったのだっただろうか、
それとも、結局買わなかったのだったろうか。

でも今なら、それで悩む必要もない。
棚にあるのと同じ内容をいつもカバンに入れておける。
旅行先でも、職場でも、自宅にいるのとさほどかわらない、
音楽環境を手に入れることが可能になったわけだ。
しかも、動画対応になったり、音楽配信に対応したりと、
デジタルコンテンツの進化は今後も止まりそうにない。

ただ、今の悩みは、せっかく買ったCDを
ゆっくり聴く暇がないことだ。
ぼくのiPodのなかには、今120GB分以上の、
圧縮された音楽が入っている。
毎日24時間寝ないでずっと1回だけ聴いても、
全部聴き終わるには、2ヶ月半かかる分量、らしい。
1日1時間なら、5年ということになる。

しかもCDが安いので、またついあれもこれもと買ってしまい、
音楽量が増えていく。
われながら、困ったおっさんだなー、
と思う今日このごろなんである。




▼今使用しているiPodの最大容量は160GBで、
ソフトウェア使用分などを差し引いた残りは30GBを切った。
毎年9月頃新製品が出て、もっと大きな容量のものが出る、
と思っていたのだが、今回は、160GBがなくなり、
80GBが120GBに変更されたのみだった。
ちかぢか240GBが発売されるという噂もあるのだが、
早く出てもらわないとCDが買えなくなるな、
とまぢに心配なんである。

Photo






ところで最近、生誕100周年とかで、
カラヤン氏のCDやDVDの企画物が安く発売され、
大量に出回っている。
40枚組のDVD、63000円、71枚組のCD、
19600円、38組は、9600円とかね。
つい買って、やはりでんでん聴けてない。。。

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