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2008年5月 4日 (日)

いちゃりばちょーでー

妻は仕える。兄弟は相続する。
金儲けの秘訣 ・第139条)



最近沖縄に関する、とある本を読んでいて、
いちゃりばちょーでー、ということばがあるのを知った。
いっぺんあえば兄弟、という意味だそうだ。

このことばは、昭和40年ころから円谷プロで活躍された、
沖縄出身の脚本家・作家の、
金城哲夫さんを語る文章のなかで、使われていて、
だからこそ、金城さんが脚本を担当した回の
ウルトラマン、ウルトラセブンでは、
怪獣が殺される比率が他の作家の脚本に比べ少ないんだ。
怪獣でさえ、いちゃりばちょーでー、なんだ、というような、
文脈だったと記憶している。

ぼくは決して平和主義者ではなく、
国家間の紛争を解決する手段としての武力の行使や、
国としての独立性の確保のためには軍隊の保持は、
必要である、と考えているのだけれど、
他方、この、いちゃりばちょーでー、のような思想にも、
たしかに一理あるな、と思ったりした次第だ。

死刑廃止論なんかにも、ぼくは決して与しないのだけれど、
もし身内同士で不幸にして殺人が起こったなら、
やったことは悪くても、どっちも身内なら、
身内の犯人には、死をもって償うべき、
とまでは、思えないかもしれない。

もちろん、ちょーでー、といっても、
実際の兄弟とは意味合いが違うのはわかっているのだけれどね。

最近、自分も含め、他人に対する優しさが欠如しているなー、
と思えることが身の回りで多いように感じる。
そしてこの、いちゃりばちょーでー、のような思想を
自分から実践できればいいな、とも思う。

しかしながら、このような思想が実践できるような状況に、
今日本が置かれているとはとても思えないことも、
また真実なのだと思うのんだ。

むしろ、平和憲法のおかげで、他国からの軽く見られ、
大陸棚の原油を勝手に吸われたり
刑法が甘いばっかりに、世界から犯罪者が集まってくるような、
そんな状況に日本はある、というのがぼくの現実認識なわけだ。

沖縄のような、地域的に限定された地縁社会では、
実践できる思想も、世界が小さくなり、多様な価値観をもった、
たくさんのひとびとが、入り乱れて暮らすような、
今まで人類が経験したことのない、この時代には、
机上の空論、となる可能性が高いのだろうな、と思う。

しかしながら、沖縄や八重山地方に移住するひとたちが増えた、
というニュースを聞くと、いちゃりばちょーでー、のような、
そんなやさしさや、価値観を求めるひとが多いのだろうな、
ということもまた否定するするものではなかったりする、
おっさんであることだよ。



▼ちなみにここでとある本、と書いているのは、
野村 旗守編の「沖縄ダークサイド」(宝島社文庫)である。
今まで読んできた、オキナワ本、とは感じの違うもので、
それなりにおもしろく読めた。
とくに、移住を希望しているひとは、
読んでおいた方がいいと思うよ。

Photo_2
@こくさいとおり

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