« ANAで行けない | トップページ | ヤンゴン(その1) »

2007年1月16日 (火)

苦手

「あのね、前にあなた北海道で私に言ったでしょう?
これまでデートしたことのある女の子の中で
私がいちばん綺麗だって」
「確かにそう言った」と僕は言った。
「あれ本当なの?それとも私の機嫌を取るためのものだったの?
正直に言ってほしいんだけど」
「本当だよ。嘘じゃない」と僕は言った、
「何人くらいの人とデートしたのかしら、これまで?」
(中略)
「そんなに少しなの?」
みじめな人生なんだ」と僕は言った。
「暗くって、湿ってて、狭い」
局地的」とユキは言った。
(村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」23章より)


長く生きていると、たまに褒められたりすることもある。
しかしながら、実を言うと、褒めてもらうのんが苦手だ。
以前にも書いたけれど、天邪鬼な性格ゆえか、
きっとなにか裏があるに違いない、とか思ってしまうのだ。

もちろん、褒めておいて、いい気になったところを
辱めてやろう
、というひともなかにはいるのだろうが、
そんなひとばかりではなく、
単純に褒めてくれているひとも多いのだろうと思う。

武道でいうところの受身、を常に取っている性格、
と自分では分析しているのだけれど、
まっさかさまに落とされても、痛くないように、痛くないように、
最悪の事態に備える癖が身についてしまっているのである。

だから、世に言う、美人局(つつもたせ)とか、M資金とか、
そういうようなおいしそうな話にだけは、
ひっかからない自信がある。
だが、その反面、きっと、ほんとうにおいしい話も、
逃しているのだろう、と思う。

おつりをもらったりするときも、相手が女店員だったりしたら、
なるべく、相手の手に触れないような努力をしたりもする。
マクドナルドやら、回転寿司なんかの、
しっかりとおつりをくれようとするマニュアルで働いてる
ねーちゃんたちにぼくはとても気を使ってしまうのだ。

もちろん、かのじょたちが僕に対する個人的な好意や、
ぼくの手に触りたくて、あんなおつりをくれ方をしようと
しているわけではないことは、百も承知、なのだよ。

逆に、褒められるのが好きなひともいるようだ。
いや、むしろ、そういうひとの方が多いのかもしれないな。

以前につきあっていたかのじょがそうだった。
◎◎さんとあたしではどっちがきれい?、とか、
よく確認されたものだ。
もちろん、君の方がきれいだよ、といって、
話が済めば、それでいいのだが、
そのあと、どこがどうきれいなのか、という風に、
話はさらに展開していくのである。

ぼくは、歳をとってる分、語彙は豊富だと思っているのだけれど、
世の女性の数だけ、褒め言葉を持っているわけでもない。
たぶん、かのじょはつねに褒めてもらうことで、
自己確認のようなことをしていたのだろうけれど、
マンネリにならないように、言葉を探すのは、
なかなかに難儀な作業であったなー、と思い出したりするのんだ。

今度同じようなことが、もしあったときには、
欧米か、とかいってごまかそう、と思っている。



▼バンコクの日本料理店で食べた、たこ焼き。
たこ焼きは、すでに局地的な食べ物、ではないようだ。

Photo_281

« ANAで行けない | トップページ | ヤンゴン(その1) »

コメント

>そのあと、どこがどうきれいなのか、という風に、
話はさらに展開していくのである。
はい、いつも言わされております。

>マンネリにならないように、言葉を探すのは、
なかなかに難儀な作業であったなー、と思い出したりするのんだ。
思い出してるんやなく、毎日の現実の困難なのです。はい。

>欧米か、とかいってごまかそう、と思っている。
そんなことしたら、後が恐い!

>そのあと、どこがどうきれいなのか、という風に、
>マンネリにならないように、言葉を探すのは、
言葉に真実を感じないと、つい掘り下げて質問して心の中を探ってしまうのですよね〜

はぎちゃんの場合、今までつき合った女の子の中で私が一番綺麗じゃないと最初に言われましたからね〜^^;

はぎちゃん、まいど^^

>>そのあと、どこがどうきれいなのか、という風に、
>>話はさらに展開していくのである。
>はい、いつも言わされております。
>>マンネリにならないように、言葉を探すのは、
>なかなかに難儀な作業であったなー、と思い出したりするのんだ。
>思い出してるんやなく、毎日の現実の困難なのです。はい。
ほっほー、そうだったんですかー^^
聞かなわからない夫婦の真実っすねー(^^
仲良しなのは知ってましたが、もっとクールに仲良しなのか、
と思ってました。
でも、羨ましいっすね^^
いつまでも、仲良くて(^^♪

>>欧米か、とかいってごまかそう、と思っている。
>そんなことしたら、後が恐い!
男の中の男のはぎちゃんがびびるくらい、こわいんですかー^^
ワインのボトルは、隠しといた方がよさげですねー^^;
でも、はぎ妻さんはほんとにきれいだから、褒めやすくて
よかったっすね(←あっしもちょっとびびってたりして^^;)

はぎ妻さん、まいど^^

>>そのあと、どこがどうきれいなのか、という風に、
>>マンネリにならないように、言葉を探すのは、
>言葉に真実を感じないと、つい掘り下げて質問して
>心の中を探ってしまうのですよね〜
はぎちゃんの場合、ことばよりも、拳に表現力があるのんで、
うわっつらの言葉には、力がない場合があるのですよ^^

>はぎちゃんの場合、今までつき合った女の子の中で
>私が一番綺麗じゃないと最初に言われましたからね〜^^;
人生には後悔してもしきれない瞬間、というのがあるのですね^^
まさに失言、ここに極まれり、って感じっすね^^;
今度、はぎちゃんに過去に付き合った女性の写真を
こっそり見せてもらおう(^^♪

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ANAで行けない | トップページ | ヤンゴン(その1) »