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2006年4月28日 (金)

適度な劣等感

学生時代の阪急・河原町駅での出来事だ。
女子大生風3人組の前をちょっとださめの男の子がひとり、
歩いていた。
その年代の女のこにありがちなことだと思うが、
きゃーきゃー笑いながら、自分たちでもりあがっていたようだ。

そのさなかのことなのだけれど、急に前を行く男の子が振り返り、
◎◎大、◎◎大って、うるさいぞお、と怒鳴り、きょとんとする
女の子を残して、肩を怒らせて去っていったのだった。
最初、事情がわからず、立ち止まっていた女の子たちは、
その出来事のことでまた大笑いをはじめたのだった。

これには解説が必要だろう。
今ではけっこう難易度の高い有名私大になったその大学は、当時、
お笑い芸人が自分を笑うために、
さも誰でもが入学できるかのように宣伝していたがため、
その大学の学生の中には、それについて、
必要以上の劣等感をもつものがいたのだ。
それで、女の子たちがでんでん関係ない話題で笑っていた
にもかかわらず、
自分が大学のことで笑われたかのように思いこみ、
通りすがりの女の子たちを怒鳴りつけた、という次第で、
女の子たちもそれを理解して、今度は本当にそのことを笑った、
というわけなのだ。

今の時代を生きる若者たちには理解しがたいかも知れないけれど、
当時の日本には、ガクレキシャカイ、ということばがあり、
優秀な大学をでたものほど、立派な人生が送れるのだ、
という信仰にも似た、共通理解があったりしたのんだ。

だから、女性には当時短期大学に行くという選択肢があり、
彼女らが結婚相手の条件に自分よりも高学歴の男性を求めた結果、
他の点では申し分ない高卒の男性が、学歴のためだけに、
見合いの相手に選ばれなかったりする
ようなことが多々あった、らしい。

さて、現在の日本社会では、少なくても表面的にはガクレキで、
必要以上に差別される機会は減った、
のではないかなあ、とぼくは思う。
社会全体の知的水準があがったせいもあるだろうし、
日本の国が豊かになったためでもあろうし、
少子化のためでもあるだろう。

その代わりに増えたのが無意味に生きているように見える若者だ。
なにもしなくても社会の余力がかれらの生活を支えてくれるのだ。

したいことがみつからないから、働きもしないし、なにもしない。
それが恥ずかしいこととも思わない。
政府は自分たち、ニートをどうしてくれるのか
と1年生国会議員に詰め寄った馬鹿までいる。
大人になったら、自分のことは自分でなんとかするんだよ。
テレビを見ながら、つっこんだぼくなのだった。

たしかに実力とは関係のない、ガクレキ、なんてもので、
なんでもかんでも評価するのは間違っているんだろう。
しかし、である。
今のこの状況をみていると、
それを100%否定する気にもなれないのである。

人生を送っていく上で、適度な劣等感
というものは必要なのではないか。
学校に行けなかったひとは、それをバネに頑張る、
運動音痴だったひとは、勉強で頑張ってみる、
おんなにもてなかったひとは、他の分野で頑張って、
その結果、もてるようになる、
っていうのが健全な行動様式なのでは、と思うのだ。

そう、恥を知れ、恥に怒れ、若者よ、とぼくはいいたいのだ。

最近、なにもできないくせに態度や言動だけ
イチローやナカタみたいなのが多くて、
辟易するぼくのいうことなんか、
どうせ年寄りの繰り言なんだろうけれどね。


▼話とは関係ないけど、吉野屋の牛丼はまだ?
へたってもいいから、食わせれ(^^
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コメント

師匠、まいど^^

資本主義である日本は基本的には競争社会のはずなんですけど、最近子供に競争させないでしょ。
そんなの、大人になってから急に競争しろって言われたって、できるわけないやろ~と思ってしまう。
そういう競争社会に馴染めないから、必然的にニートになるんですよね。
師匠の言うように適度な劣等感は必要だし、生きる原動力になると思う。

自分至上主義の若者、多いですよね。
原因は子供に甘い世の中だから。
バスや電車で、子供に席を譲る大人を見て「バカじゃないの」と思う私・・・。
我慢することを学ばせろ!って思う。

マナオさん、まいど^^

少子化で子供をあまやかしてるのは日本だけではないらしく、
一人っ子政策の中国でもあるらしいっす(^^
あっしもマナオさんも子供がいないから
好きなこと言ってるけど、子供ができたとたん、
親馬鹿全開してたりしてね(^^)
あっしは子供持つ予定も計画も野望も希望もないから、
だいじょぶだと思うけど^^

おはようございます♪

私は、合格するのが1/10とかザラだった今では死語になってる
「受験戦争」世代でした。

今の若い人から観たら、受験に勝つことのみが絶対的な価値
みたいなのを押しつけられて可哀相に。。。と
思うかも知れませんが、ワクや足かせがあるからこそ、
思考が生まれるのだと思います。
まぁ、弊害としてはいつもなにかしてないと落ち着かない
というのもありますけど(貧乏性。笑)

ワクや制限があるからこそ、自由や創造があるというのは、
若い子たちには理解出来ないでしょうね。。。

ちと可哀相な気がします

確かに!!
適度な劣等感は必要と思います。

1等賞のない運動会なんて、おもしろくないですよね・・・
みんな一緒で、右にならえではおかしいですよ!
それならテストも受験もなくさないといけないのでは?なんて突拍子もないことを思ってしまいますわ・・・

それぞれの得意分野で実力を発揮すれば、それでいいんじゃないかなぁと思いまする~。

みなっきーさん、まいど^^

>私は、合格するのが1/10とかザラだった今では死語になってる
>「受験戦争」世代でした。
そういえばありました、受験戦争なる言葉^^;
今日はどこまで行ったやら(^^)

>まぁ、弊害としてはいつもなにかしてないと落ち着かない
>というのもありますけど(貧乏性。笑)
それは弊害というよりは、単にみなっきーさんが働き者なだけなのでわ^^

>ワクや制限があるからこそ、自由や創造があるというのは、
>若い子たちには理解出来ないでしょうね。。。
>ちと可哀相な気がします
中学のわけのわからん校則の中で、わけのわからん
ファッションが流行ったりしたのも創造かな(^^)
最近ぢゃ、小学生が茶髪で学校に行ってますからねー。
どうなる、ニッポン!

かおりんさん、まいど^^

>確かに!!
>適度な劣等感は必要と思います。
あっしの場合は、男前過ぎて、オンナが寄ってこないので、
いまだに独身なことかな~^^;


悪いようにはしないので、誰かつっこんでください(-_-;)

>それぞれの得意分野で実力を発揮すれば、>それでいいんじゃないかなぁと思いまする~。
ちなみにあっしの得意分野は、、、

今後の課題として、検討していきたいと思いまする~^^;オッサンガイウトカワイクネー

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