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2006年2月28日 (火)

チャンスに弱いおとこ

チャンスに強いおとこの代名詞となっていたのは、
現役時代の長嶋茂雄選手だった。
その当時、けっこう気合の入ったタイガーズファンだったぼくは、
なんどかれの勝負強さによってえらい目にあわされたことだろう。
.
有名なのは、展覧試合に村山投手から打った
サヨナラホームランだけど、残念ながら、さすがのぼくも
その当時はまだこの世に存在していない。
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でも、ここぞ、っていうときの長嶋選手は、ほんとにすごかった。
しかも、必ずここぞ、ってところで、かれが登場するのんである。
そういう意味でも、かれは天に選ばれし存在だったのだと思う。
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とくにぼくが今でも忘れられないのは、
上田次郎投手のノーヒットノーラン未遂試合だ。
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その日の上田投手は、すばらしい出来だった。
ジャイアンツの打線は、9回2死までノーヒット
わずかに四球が2つあっただけだったのだと思う。
しかしこのとき、上田投手は、もうすでに
運命の神から見放されていた

ケンシロー流にいうと、

おまえはもう死んでいる

状態だったのである。
.
なんでか?
次のバッターは、3番サード長嶋、だったからだ。

ウグイス嬢のそのコールを聞いたとき、
上田投手のノーヒットノーランを信じて疑わなかった
すべてのタイガーズファンの脳裏にじゃっかんの不安が生じた。
子供だったぼくでさえ、感じたのだ。
だいじょうぶ、今日の上田投手なら、
長嶋選手だって打てはしまい、ぼくは思おうとした。
.
しかし、長嶋はやっぱり長嶋だった。
せっかくの上田投手の大記録も、
あと1死で届かぬ夢と消えたのだった。
.
そして、おそらくチャンスに強いおとこの数だけ
チャンスに弱いおとこ、というのもちゃんと存在する。
同時代の野球選手でいうと、タイガーズの藤田平選手は
地味にチャンスに弱かった。
.
かれのバッティングセンスは、とにかくすばらしかった。
とくに左打席からレフト方向に流し打つその打球の美しさ
といったら、勝負の世界の出来事であるにもかかわらず、
風雅といいほどの芸術的高みに到達していた。
それほど、かれの流し打ちは美しかった。
.
しかし、ランナーがいるとき、
かれは滅多にその芸術をだそうとはしなかった。
とくに1死ランナー1、3塁のとき、
かれは内野フライを打った。
か、な、ら、ず、といっていいほどの確率だったんではないか、
と今でも思う。
しかも、内野ゴロでゲッツー、おわり、ではなく、
内野にインフィールドフライを打つのんだ。

ほんとに地味にチャンスの弱かったなあ、と思う。
.
しかし、現役選手としての晩年、
かれはけがから復活したあと、がんがんヒットを打ち出した。
それはもう、チャンスでないときはもちろん、
チャンスのときでさえ、遠慮はなかった
結果としてその年、かれは首位打者になった。
地味にチャンスに弱いおとこは、
最後にチャンスをものにした
のだ。
.
かくいうぼくも、藤田平選手並みに
チャンスに弱いおとこだと自認している。
とくにおんな偏に属する事象については、
スコアリングポジションにランナーがいるときの
藤田選手よりも頼んない、まさに、とほほ的にだめなのだ。
.
まだ、若いときだ。
以前勤めていた職場で、そのとき、ぼくはコピーをとっていた。
コピー機などは別室の小部屋に集められていて、
人口密度が高い仕事部屋から離れた位置にあった。
.
突然、同僚の女の子が泣きながら入ってきた。
そして何でもいいから、泣いてる自分を受けとめてくれる存在
を求めていた。
そこにはコピー機とぼくがいた
.
かのじょは、ぼくの方を選んでぼくの胸で泣こうとした。
しかし、ぼくは思わずあとづさってしまい、
寄る辺をなくしたかのじょは、しかたなく空中で泣いていた
.
数年後、かのじょはぼくたちの同僚と結婚したが、
あのときひしと抱きしめてあげれれば、
ひょっとして、、、

まあ、そんなことはないだろうけれど^^;、
チャンスに弱いおとこ、というものは、しかし、
過去のチャンスをちゃんと憶えているものなのだ

.
.
.
▼あっしにとってのタイガーズの背番号6は、
タイガースでその野球人生をはじめ、そして終えたかれなのPhoto_40 だ。


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コメント

おはようございます♪

私もどちらかと言えば、チャンスに弱い方なのですが、
何でだろう?って考えた事あります(笑)

で、結論は、チャンスだと意識しすぎるあまり、
平常心を保てなかったからだと思いました。
心の弱い私は、なかなか平常心を保つのが
難しいです。。。(^^;

ぷんぷいさん、まいど^^

うちのねーちゃんも、阪神にお熱でして。(亡き父も)
今日も朝から私はチケット予約の電話をかけさせられておりますが、全然つながりません・・・。

私は子供の頃からG党。今はあんまり野球見なくなったけど。
茂雄は今でもヒーローです。現役時は知らないんだけど。

インフィールドフライって、ノーアウトもしくは1アウトで、ランナー1・2塁もしくは満塁のとき・・・じゃなかった?
それってソフトボール?

ぷんぷいさん、身にふりかかる面倒なことは、妖怪センサーが避けてくれてるんじゃないです?
だって、泣きながら入ってきた女性なんて、面倒以外の何者でもないですもん。
もう1人の同僚と、三角関係とかに発展してたらドツボでしたよ。
なのでそのチャンスは棒に振って正解では。

そこでオンナの弱みにつけこまない、
ぷんぷいさんの良識と判断力と優しさを
わかってくれるヒトもいるはずです。
だいじょぶ、だいじょぶ。

みなっきーさん、まいど^^

>私もどちらかと言えば、チャンスに弱い方なのですが、
>何でだろう?って考えた事あります>(笑)
そういう風にはみえませんねー^^;

>で、結論は、チャンスだと意識しすぎるあまり、
>平常心を保てなかったからだと思いました。
>心の弱い私は、なかなか平常心を保つのが
>難しいです。。。(^^;
いやいや、平常心の塊のようにみえますよ。
平常でなさげなのは、六神合体してるときだけでわ^^

マナオさん、まいど^^

>うちのねーちゃんも、阪神にお熱でして。(亡き父も)
>今日も朝から私はチケット予約の電話をかけさせられておりますが、
>全然つながりません・・・。
お疲れさんっす^^

>私は子供の頃からG党。今はあんまり野球見なくなったけど。
>茂雄は今でもヒーローです。現役時は知らないんだけど。
そうですか~。
マナオさんでももう現役しらないですか^^
そらそうですわね~。

>インフィールドフライって、ノーアウトもしくは1アウトで、
>ランナー1・2塁もしくは満塁のとき・・・じゃなかった?
>それってソフトボール?
そうかもしれないっす^^;
最近、野球みないもんだから。
内野フライってなんか悲しいんすよね^^

>ぷんぷいさん、身にふりかかる面倒なことは、
>妖怪センサーが避けてくれてるんじゃないです?
>だって、泣きながら入ってきた女性なんて、
>面倒以外の何者でもないですもん。
なかなかに別嬪さんだったんすよ。
正直、面倒になってもひしと受け止めたいくらいの^^

>もう1人の同僚と、三角関係とかに発展してたらドツボでしたよ。
>なのでそのチャンスは棒に振って正解では。
正直に言うと、そんな風にはでったいならない相手でやした^^;
ただ、ここ一番にはほんと、弱いっすね、あっし。

richicoさん、まいど^^

>そこでオンナの弱みにつけこまない、
>ぷんぷいさんの良識と判断力と優しさを
>わかってくれるヒトもいるはずです。
>だいじょぶ、だいじょぶ。
ありがとござんす(^^
でも、不思議っすねー。
正直、むかしいっしょにいた頃には(←こう書くと意味深(^^?)、
あんまり自分のこと話した記憶ないのに、
遠く離れて、幾星霜、自分の話を読んでもらったりしてる。
でも、道であっても正直、お互いわからんでしょ^^;
びるげいつさん他のおかげ?

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